FC2ブログ

自死(自殺)遺族支援のためのNPO法人グリーフケア・サポートプラザ

大切な人を自死(自殺)でなくし ひとり孤独でいる時 望みを絶たれ先が見えない時 いつでもどうぞ 自死遺族支援をしているNPO法人です

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

鈴木家の嘘

こんにちは。なすびです。
映画「鈴木家の嘘」が封切られ、初日に見に行きました。

嘘をつくしかなかった自死遺族をコメディータッチで描いています。
映画館では、時々笑い声も起き、重い現実をコミカルに表現している手腕に脱帽です。
自死をテーマにした映像を見るのは苦手な私も最後まで見ることが出来ましたし、見終わった後ほっとしました。少し心が軽くなったような気もしました。

監督が脚本を練ることから取り組んだこの映画は、長い間家族の自死を真っ正面から見つめることが出来なかった監督自身の再生物語であるのかもしれません。
しかし、監督ご自身、実は映画を撮り終えても、何ら自分の心の痛みが減っているわけではないとも語っておられ、大事な人を亡くした自死遺族の持つ複雑な心のひだ、心の痛みは書いたり、語ることだけで、どうにかなるほどシンプルなものではないことをつくづくと感じます。
それでも語ることがいかに大事であるかは、妹役の役者が分かち合いの会で兄への思いを真に迫る演技で語る場面で感じました。観ている私も彼女の語る言葉の数々に共感し、心が揺り動かされ、癒されもしたのです。
怒りも、悲しみも、寂しさも、悔いも、悔しさも、疑問も抱えつつ生きていく妹の姿が自分とシンクロして心に沁みます。

厳しいテーマ、激しい言葉の中に流れている温かく、優しく人を見る目は監督の目でもあるのでしょう。
重いテーマでありながら心が温かくなったのはそのせいかもしれません。
かけがえのない人を亡くしたその後を精いっぱい健気に生きる家族一人一人の物語でもあると思います。

熱演するベテランの俳優さんたちと、真摯な想いで自死に真正面から取り組んだ監督の作り出すハーモニーが絶妙で、とてもまじめでシリアスでありながら、可笑しくもあり、心にじわっときて涙をぬぐう場面、悲しみに突き動かされる場面もありました。
登場人物のデフォルメされた個性は、その際立った個性が胸に響きました。人はその人らしさから抜け出ることは難しい。死別の痛みと向きあうグリーフワークにおいてもそうなんだと妙に納得しました。

コミカルな場面が多いのですが、自死した直後のリアルな姿の場面もあるので、辛いと感じる方もおられるもしれません。
でもこの衝撃的な受け止め難い恐怖を伴う痛みこそが自死遺族が抱えているまさに秘めた苦しみ、語らぬ苦しみであり、この映画では必要な場面だったと私は思いました。
自死遺族支援のための NPO法人 グリーフケア・サポートプラザ
NPO法人グリーフケア・サポートプラザ 公式ウェブサイト
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 自死遺族へ
にほんブログ村

| スタッフ日記 | 03:24 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

PREV | PAGE-SELECT | NEXT