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自死(自殺)遺族支援のための認定NPO法人グリーフケア・サポートプラザ

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揺れうごきながら

こんにちは、れもんです。

今年がこんな年になろうとは思いもよらず、本当にあっという間に、世の中の様相が一変してしまいました。一寸先は闇とは言いますが、改めてそれを思い知った次第です。

思えば、彼が逝ったときもまた、このような気持ちを抱いたものですが、異なるのは、そのときは自分だけが世間から浮いていたように思ったことです。

けれども、実は、浮いて浮かれているのは世間のほうだったのだと、後から気づきました。ふだんは知らずに過ごしていたのだけれど、彼が逝ったときに、生きているもののはかなさを、これほどに感じたことはありませんでした。

外に目をやると、目にも鮮やかな若葉の色がそこここにあふれています。季節は、初夏に向かいながらも、春への名残惜しさに行き戻りつを繰り返してます。そのなか、若葉は寒さにかじかみながら、いずれ巡ってくる季節の到来を粛々と耐えて待っているように見えます。

自然から見たら、今のこの世の中はどんなに映っているのだろうとふと思いました。そしてこの世を離れた彼は、こんな騒ぎを俯瞰しているんだろうなとも。彼がこの世を離れて今の場所にいることに、ほっとしたり、でも、こういうとき一緒にいたかったなとか、ああ、いないなんてずるいとか、いろいろな思いが交錯します。

ただ、彼の立ち位置に近づこうとしているとき、逆に彼が自分に寄り添ってくれているのかな、と思うようになりました。でもそれもひとときのことで、また日常のあれこれの心配事に戻っていく。時間が経つと、浮いていた世間に、また浮かれている自分もいたりする。

故人との重なりのなかで、こうして揺れうごく自分を感じるのですが、そういう自分に不安を覚えるよりも、なんだか以前よりも奥行きが出てきたようにも感じます。こうした時にあって、やはり自分として崩したくないものがある。でもそれは、故人を通して、故人との間で揺れうごくことで、見えてくるようなもののように思います。

寒暖の差が厳しい日が続きますね。皆さま、どうか心も体もいたわられてお過ごしくださいますよう。

自死遺族支援のための NPO法人 グリーフケア・サポートプラザ
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