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自死(自殺)遺族支援のための認定NPO法人グリーフケア・サポートプラザ

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ほろ苦い春

自宅の横を流れる川の両岸にはソメイヨシノが数キロにわたって植えられていて、都内の桜の名所です。これからの季節はお花見の人が訪れてにぎやかになります。
桜はまだ1~2分咲き程度で花よりは枝が目立つ状態ですが、昨日の土曜日には花見客を乗せた観光船が川を上っていきました。

あの子がこの世にいた最後の年の春、気分がふさいでいる彼にお花見がてらの散歩を提案しました。気晴らしになればとの思いからでした。

息子の返事は「今の僕には桜は眩しすぎる」でした。
あの子を亡くしてから、「桜が眩しい」気分がようやく私にも分かるようになりました。

心の痛みを抱えている人にとっては、安易に気分転換を提案されるほど、辛いものはないことが身に染みて分かるようになりました。
したくても、出来ない、その苦しさを想像する力が当時の私にはありませんでした。

「今は桜を見るどころではないほど、苦しいんだね」って、
どうして「今、ここ」のありのままの彼に寄り添えなかったんだろう。
ついつい元気になってほしい気持ちが勝っていた自分を恥ずかしく、情けなく、この季節になると思い出して、ほろ苦い気分になります。

今はどう?
きっと美しく咲く桜を眺めているよね。Mくん。
そのことだけを、今が穏やかであることだけを、祈っています。
あの日からもう15年。
今もまだ信じられない思いでいます。
あの年の桜が最後の桜になってしまったことを。(by なすび)

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