fc2ブログ

自死(自殺)遺族支援のための認定NPO法人グリーフケア・サポートプラザ

大切な人を自死(自殺)でなくし ひとり孤独でいる時 望みを絶たれ先が見えない時 いつでもどうぞ 自死遺族支援をしているNPO法人です

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

 偶然の出会いが生きる上での必然に

息子を亡くし半年過ぎた秋の終わりに、ベランダのプランターに可愛い芽が出たのを見つけ、大事に育ててみました。
その芽は翌年の春にピンクと白と紫色の花を咲かせました。ペチュニアでした。

ベランダにペチュニアの苗を植えたのはその数年前のことで、冬に枯れた後は長い間土だけのプランターになって、ベランダの隅にほったらかしにしていたのです。
それが何故息子が亡くなった年の秋に芽を出したのでしょう?

ペチュニアがベランダで次々と花をつけた夏、「今日は貴女の誕生日ですね。今日の誕生花はペチュニアです。」とのメールが友人から届きました。
息子を亡くして途方にくれていたころ、何故にペチュニアが芽生え、それが私の誕生花なの?
ペチュニアはあの子からのプレゼントかもしれない、そう信ずることにしました。

偶然に起きたことを、たまたまのことと気にしないで通り過ぎるのか、
その後の生き方に大きな関わりを持つほどに大切なことと捉えるのか。
その人次第かもしれません。

ペチュニアが出芽し咲いたのは偶然かもしれません。
でも私にとってはそれが、亡き子と繋がるツールになり、絶望感が和らぎ生きる力が湧いてきました。

深い喪失感の中で苦しんでいると、藁をも掴むようにそんなことですら、生きる支えになることもあるのです。
死によって、突然に断絶したかけがえのない人とののつながり。
何とか再びつながりたいと、遺された者は探し求めます。

以前、姉妹を亡くした尼僧のボランティア仲間が「このような悲しみにお金目的で寄ってくる人がいっぱいいる」と、嘆いていました。悲しいけれど現実です。
どうかお金のかかることは注意してくださいね。気を付けてください。

幸い私の場合は、このペチュニアと真冬に窓辺に飛んできた小鳥が息子とのつながりになり、お金は1円もかかっていません。
小さな花と小鳥が、絶望の中の私を力づけ支え続けてくれました。 
もしもこの2つの偶然に出会わなければ・・・・どれほどに辛く、苦しい日々だったことでしょう。(by なすび)
NPO法人グリーフケア・サポートプラザ 公式ウェブサイト

にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 自死遺族へ
にほんブログ村


| スタッフ日記 | 07:59 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

PREV | PAGE-SELECT | NEXT