自死（自殺）遺族支援のための認定NPO法人グリーフケア・サポートプラザ

数ヶ月ぶりにマッサージに行ってきました。力加減がちょうど良く、ツボを気持ちよくほぐしてくれるスタッフにいつもお願いしています。
体の凝りや張っている箇所についての話はいろいろとしますが、プライベートなことは何も聞かず自分のこともほとんど話さないところも彼女を指名している理由の一つです。

遺族となりそれまでの人間関係の大半はなくなりました。
これは個人差が大きいと思う点ですが、私の場合はそうでした。避けられたり、避けたり…両方あったと思います。
「もう深い人間関係など求めない、この悲しみは自分1人でずっと抱えていくものなのだ」と諦めてからだいぶ経ちます。諦めたと言っても…それはやはりとてもつらく厳しい現実ですが。

いろいろとストレスな人間関係について、その日はかなり落ち込んでいました。
自分のことを大切に思ってくれる人はもういないのだな…と孤独感でいっぱいで、
施術中も時々ふっとつらい気持ちが込み上げてくるのです。
「せっかく高い料金を支払うのにもったいない。このひと時はリラックス、リラックス。」とその度に自分に言い聞かせてマッサージに体を委ねようと努めました。
彼女はいつも通り黙々と凝り固まった背中や、疲労の溜まった脛をその手で癒してくれています。そうしているうちに少し不思議な気持ちがしてきました。
こういうふれあいでも十分かもしれない…とシンプルに感じたのです。
彼女は私の名前しか知りませんが初対面から3年ほど経ちます。
そして今ではたまのマッサージは、確かに数少ない私の楽しみの一つです。こんなゆるい繋がりで気持ちまで安らぐことも確かにあるなぁ…としみじみ思えたのです。

「お客とお店のスタッフ」と言ってしまえばそうですが、お客という立場に限らず「お互いにプロフィールは知らないけれど心地よい距離感の人」がいると、日常生活にホッとするひとときが生まれる気がします。
この悲しみを1人でずっと抱えて行く（行かざるを得ない）為にも、心の休息は必要不可欠です。むしろ休憩ばかりとっていますが、たまにはそんな休憩時間に誰かと一緒に居たいのです。（パンジー）
NPO法人グリーフケア・サポートプラザ　公式ウェブサイト


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